タイトル:

差別問題を考える

本時のねらい:

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 差別とは何か,何が差別になるだろうかと問いかける. ・人種差別,性差別,同和問題,部落差別,カースト制度,えた,ひにん,ジェンダー

・あってはならないこと,されたら嫌なこと,人に優劣をつけること,
生徒に挙手を求める.意見が出にくい場合は,教師が具体例を一例挙げて考えやすくする.
差別の具体例と,差別がどういうものかは分けて板書する
展開

1.記事を読ませて,生徒に問いかけながら振り返り,当時の人種差別における社会状況についても触れる.

・こんなことがあったとは知らなかった.
・黒人差別を訴える運動が現在も続いていることは知っている.
・なぜ,こんなことをしたんだろうか
記事や,記事の写真はスライドで表示する.
1960年代は公民権運動が盛んになったが,現実では差別は絶えなかった.

キング牧師などにも触れる.

昨今の黒人差別問題に対する活動も触れる.
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2.差別を訴えたアスリート側,それを非難した側の立場になってみて,それぞれの意見を考える. アスリート側
・自分たちが訴えられる場所はここしかない.
・差別があって悔しい.なくしてほしい
・世間に認められず,五輪からも追放され,こんなことしなければよかった.
・自分たちの意思が社会に認められてほしい.
・当時は認められなかったものの,結果的に活動が広がり,世界を動かすきっかけとなったのは良かった.

非難した側
・オリンピックの場にふさわしくない.
・オリンピックに政治問題を持ち込むな
・黒人が出しゃばるな
・(白人選手に対して)あなたは白人でしょ??
・競技とは関係ない.
・白人の勢力が大きくて,抗いたい人は声高に抗えなかった.
全員に両者の立場となって考えてもらう.時間をとって,近くの生徒同士で話し合う.

表現の荒い意見が出るかもしれないことに留意.
3.現在なお黒人に対する差別を訴える活動が続いている.しかし,一部では暴動も起きている.

対して,黒人が白人を差別する,”逆人種差別”が起きている.その原因は何だろうか?
・大坂選手のことはニュースでも見た
・現在も続いていることは,結局改善していないのだろうか.
・暴動を起こしてよいのか.


・黒人が白人に対して差別をしていたら,結局この活動の意味がなくなる.
・白人=黒人を差別するもの,という偏見が白人の差別につながっている.


Blackl lives matter に賛同した大坂なおみ選手のSNS記事(https://www.instagram.com/p/CEX5X-WJH3j/?utm_source=ig_web_copy_link)

デモでの暴動の記事https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59955020U0A600C2000000

逆差別の記事
https://qoly.jp/2020/09/26/oke-akpoveta-suspended-iks-1

いずれにしても,すべての白人,黒人が差別をしているわけではないことに留意する.
まとめ ・身の回りには自分の無意識のところで差別してしまっている部分がないだろうか.(中学生ならば,男女の違い,体形・体格の違い,勉強の得意不得意など)
・どんな人間でも差別すること,されることはあってはならない.言うことは簡単だが,本当に実践できるだろうかは,みんなの意識で変わってくるだろう.

最後に授業の感想を書かせる.
感想を書く. コメントペーパーを用意する.
  素材 追加資料
参考資料
学年 中1   中2   中3   その他  
カテゴリ(教科) 道徳   国際理解教育  
メモ: 記事:山梨日日新聞,2021/1/16 
評価の観点:
【11】正義と公正さを重んじ,誰に対しても公平に接し,差別や偏見のない社会の実現に努める.
【18】世界の中の日本人としての自覚を持ち,他国を尊重し,国際的視野に立って,世界の平和と人類の発展に寄与すること
参考にした授業進行プラン:
  • 差別問題を考える【非表示】