タイトル:

テレワークでハラスメント

本時のねらい:近年爆発的に浸透したテレワークに関する多様な価値観に触れる.具体的には,この授業を通し,テレワークによるコミュニケーションの中で「嫌な思い」の例として挙げられる事柄を確認し,それがハラスメントだと言える妥当性があるのかということを見分けられる力を培い,トラブルを避けるための一人一人の配慮も身に着けられるようにする.

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 ’’○○ハラ’’のかたちでハラスメントの例を生徒に挙げてもらい,「ハラスメント」の用語としての確認を行う. ・セクシャルハラスメント
・アルコールハラスメント
・パワーハラスメント
・モラルハラスメント
・アカデミックハラスメント
・ハラスメントハラスメント
最初に新聞記事を渡すというのも考えたが,まずは頭を働かせるためにハラスメントの種類を列挙してもらう形をとった.

あまり種類があがるようでなければ,教師が「○○ハラは何の略かわかりますか?」というように投げかける.
展開

1.新聞記事を生徒に配り,読んでもらう.
記事中の事例はハラスメントに当たるのか考えてもらう.

・女性が不快な思いをしている時点で,どう見てもハラスメント
・これは日常会話の一部でしかなく,仕事を円滑に進めるためのコミュニケーション
・コミュニケーションは確かに必要だが,私生活のことに踏み込むべきではない
・嫌なら背景をつけるべき
紙を配りそこに記入してもらう. 新聞記事
2.グループで自分の意見を発表させる.その際に他人の意見に関して反論があればそれも議論の一部として発表してもらう. ・女性が不快な思いをすればハラスメントというのは,ハラハラでは?
・仕事中に日常会話は必要ないのでは?
・どのようなコミュニケーションを取れば相手に不快感を与えないのか
様々な観点からの意見が予想され,特に性別によっても意見は異なると思われるので,グループワークの時間をできる限り長めにとる.
3.各グループで出た意見を発表してもらう. ・他人の部屋について言及しないことに加え,自分もテレワーク中に画面に不必要なものが映らないように気を付ける.
・音声だけのやり取りで済む場合はそちらも検討する.
・お互いに尊重した会話を心掛けることが大切
黒板に記録する.
まとめ テレワークでおこるコミュニケーションについて,ハラスメントだと思われない・ハラスメントされにくい環境づくりが大切
発表で挙がった例をもとに,どのようなことに気を付けるべきか再確認する.
今回の記事はどちらか一方だけが悪いのではなく,お互いに改善点が見込まれた.
また,IT技術に関してよりよく学ぼうという姿勢が大事ということもわかった.
これから社会人になったときの仕事や,大学生になったときの授業など,テレワークの機会が増えるため他人ごとではないということを再確認させる.
  素材 追加資料
参考資料
学年 中3  
カテゴリ(教科) 道徳   情報教育  
メモ: 内容項目
(7)礼儀の意義を理解し,時と場に応じた適切な言動をとること。(礼儀)
(9)自分の考えや意見を相手に伝えるとともに,それぞれの個性や立場を尊重し,いろいろなものの見方や考え方があることを理解し,寛容の心をもって謙虚に他に学び,自らを高めていくこと。(相互理解,寛容)
評価の観点:
・ハラスメントされる側としてしまう側両方の観点の意見を考えられているか
・改善点を自分で見つかられているか
・グループワーク中に適度に議論に参加できているか