本時のねらい:世の中には、様々な困難に直面している人がいる。自分もいつ困難なことや、困った状況に陥るか分からない。また、現在そういった状況に陥っている人もいるだろう。特に人間関係の問題は一人で対処できないことが多い。周りの人に助けを求めることは大切であり、また困難に陥っている人を助けることは重要なことである。家庭内暴力の記事を読むなかで、困ったことがあったときはどう対処したら良いのかを考えて欲しい。
主な活動 | 発問 | 児童・生徒の反応 | 素材 | コツ・アイデア | 追加資料 |
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導入 | 家庭内暴力の実態の一例を新聞記事を読んで考えてもらう。 | ・母親が教科書や制服を切り刻んだりしてひどい ・なぜ母親はそんなにイライラしていたのか? ・誰かこの家庭を助けようと思う人はいなかったのか? ・父親はどうしていたのか ・もっと早くに誰か気付かなかったのか? ・なぜ、もっと早くに相談しなかったのか? ・担任の先生が気付いてくれて良かった ・一生懸命打ち込めるものに出会えて良かった |
家庭内暴力についてのイメージを挙げてもらい、その後実態の一例を新聞記事を読むことで考えれもらう。読み終えたら、グループ内で感想や意見を出し合ってもらう。 | ||
展開 | 1.新聞記事の家庭内暴力が起きるのは何故なのか、人に暴力や暴言を言ってしまうのはどうしてか? |
・イライラしたときに暴れたり、ひどい言葉を言って発散したくなるから、イライラが暴力の原因 ・新聞記事では、父親のことが書かれていなかったため、シングルマザーであったと思われる。経済的に苦しかったからイライラしていたのかもしれない ・生活保護とかは実際どれくらい家計を助けるのか ・いけないと分かっているが暴力をふるってしまうことはある ・イライラを発散するために暴力をふるったり暴言を言ってしまう ・自分の思った通りにうまくいかなかったときにイライラする |
自分たちが暴力や暴言を言ってしまうときはどんな気持ちのときかを考えると考えやすくなると思う。今回の記事の場合ではどうして家庭内暴力が起きてしまったのかを考えてもらう。 | ||
2.新聞記事の母親はイライラしたときに、暴力・暴言ではなく、そのイライラにどう対処したら良かったのか? | ・イライラしていても子どもに当たって良い理由にはならないので人を傷つけない発散をするべきだった ・イライラを溜め込む前に誰か信頼できる人に今の自分の状況を相談するべきだった ・人に話をするだけでも大分楽になるので誰かに話をするべきだった ・ストレス発散のために壊れても良いものにあたる ・自分の好きなことをする ・絵を描く ・散歩したりして気分転換する ・新聞を破く ・美味しいものを食べる ・とにかく寝る ・大声で叫ぶ |
自分のイライラしたときの対処法などを話してもらう。 | |||
3.自分に暴力や暴言を向けられたらどう思うか、どう対処すればいいか? | ・怖い ・悲しい ・泣きたくなる ・自分もやり返したくなる ・カチンとくる ・どうして暴力をふるったり、暴言を言ってくるのかと思う ・自分に何も非が無く暴力をふるったり暴言を言われたら理不尽だと思う ・暴力をふるわれそうになったら逃げる ・誰かに助けを求める ・信頼できる人に相談する ・一人で抱え込まないで信頼できる人に相談する ・学校の先生に相談したりスクールカウンセラーに相談する ・とにかく誰かに相談することが大事 ・暴力を受けても、親のことなので周りに相談しにくいと思う ・幼いころから家庭内暴力を受けていたら、それが当たり前のことのように思えてしまって本人にその自覚がないかもしれない。そういった場合は誰かが介入しないと解決できないと思う ・親などに脅されている場合は露見しにくいので周りの人が気付くかないと解決できない |
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まとめ | 困ったことがあったときどうやって対処したらいいのか?このことにより人に頼ることの大切さと人を助ける大切さを学んで欲しい。 | ・新聞記事では担任の先生に助けを求めることで解決したので誰かに助けを求める ・自分も周りの人を助けていないと自分も助けてもらえないので困ったことがある人を助けていないといけない ・本などから知識を得て解決しようと試みる ・いざというときに頼れる人が身近にいることが大切だと思う ・親に相談したり、友達に相談したりいろいろな人に相談して自分の考えをまとめていく ・人は人と助け合って生きていくので、一人では解決できないと自分で考えて思ったら人を頼ることが大切だと思う ・人との信頼関係に築いていることが大事だと思う ・考え込み過ぎたり、悩みすぎないようにある程度考えたら割り切ることが大切だと思った |
まとめとして暴力等にこだわらず、何か困ったことがあったときにどう対処したらいいのかを考えてもらう |
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