タイトル:

公平性と社会正義

本時のねらい:千葉の虐待死事件を通して社会正義・公平とは何かを生徒に考えさせる。

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 「今日は裁判員になって裁判に参加してもらおうと思います。」
「裁判員制度はみなさんが裁判に参加して刑を判断する制度です。」
「今回の裁判はある虐待事件についてです。小学4年生のAさんは両親に虐待されて死んでしまいました。両親の量刑とその理由を考えてください。ただし、判断した量刑はその人の人生に大きく影響することに気を付けてください。」
時間を取った後
「数人に発表してもらいます。」
挙手させる。
理由が特徴的な人を指名
「死刑:Aさんも死んでしまったから」
「15年:殺してしまった罪は重いが反省すれば許されるべき」
注意:正確な資料を配布すること。 裁判員制度 _ 裁判員制度の紹介
展開

1.「ほかの人の量刑について質問や意見、思ったこと・考えたことを出してください」

「Aさんが死んでしまったのに15年は軽すぎる」「死刑は重すぎる。反省し構成する機会を与えるべき」 意見を言った・言われた人に対してのフォローを欠かさない
2.「いろいろな意見が出ました。」「裁判を進めるうちに今回の事件では主に父親が虐待し、母親にも暴力をふるっていました。Aさんは母親に助けを求めましたが母親は父親からの暴力を恐れて助けなかったことが明らかになりました。」「両親の量刑とその理由を考えてください。」
「父親、母親ともに死刑:直接虐待した父親の罪は重い。暴力を受けていたとはいえ助けなかった母親も同罪」「父親は死刑。母親は15年:母親は助けなかったが暴力を振るわれていたので父親よりも刑を軽くするべきだと考えた。 生徒から上がらなければ教師が例を見せる。
3.「4~5人でグループを作り考えた刑とその理由を発表してください。その後グループで話し合って最終的な刑とその理由を発表してください」 「父親は無期。母親は10年:父親は虐待だけでなく暴力も振るっていた長い時間をかけて反省するべき。母親は暴力を振るわれていたがAさんを助けなかった」
まとめ 「今回は千葉の虐待死事件を参考にしました。」
記事を配り
「各グループの発表やそれに対する意見、新聞記事を読んで感じたことや考えたことを書きましょう」「公平公正、社会正義とはどんなものかあなたの意見を書いてください。」「今日の授業の感想を書いてください」
「父親方が母親よりも罪が重いのは同じだが、それぞれの刑を判断した基準が異なり、様々な判断基準がと思った。」
  素材 追加資料
参考資料
  1. 心愛さん虐待死、傷害幇助罪の母親に猶予判決 千葉地裁:朝日新聞デジタル
学年 中3  
カテゴリ(教科) 道徳  
メモ: 発表の仕方、グループ活動のやり方はすでに学んでいるものとする。
評価の観点:
自分なりに明確な理由をもって判断できたか。
裁判やほかの人、ほかのグループ発表に対して意見を持てているか。
積極的に活動に参加しているか。