タイトル:

命がなくなったその後について考えてみよう

本時のねらい:漫画『寄生獣』のワンシーンを紹介した上で、生き物の命がなくなった後の肉体について考える。そして、お互いの意見が食い違ったときにどうすればいいのかを考える。加えて、多面的思考力も養う。

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 ・命がなくなったその後の肉体についてどう思う? ・?
・なにそれ
・意味わからん
・命と同じように大切なんじゃないの?
ひとりで考えてもらった後、周りの人と意見交換をしてもらう。
導入なので短めに
展開

1.・主人公(泉くん)の行動に対してどう思いますか。

・子犬がかわいそう
・泉くん最低
・でも命はないから...
できるだけ意見を挙げてもらう。周りの生徒と相談可。
長くなりすぎないように注意する。
2.・様々な意見が出ましたが泉くんの行動は間違っていると思いますか?
・間違っているとしたらどの点ですか?
・もし自分が同じ状況ならどうしますか?
・間違ってないけどもやもやする
・優しくない
・でも、清掃員へ気遣いする面もあって、優しくないわけでもない。
・自分ならまず子犬の最期を看取ろうともせずに見て見ぬふりをすると思う。
・実は優しいのでは?
清掃員への気遣いという普通の人ならあまり考えない細かなところへも気遣いができる人間の行動であるという点、とても合理的な行動をしているという点をさりげなく生徒に伝える。
3.・最終的には泉くんは子犬の死体を公園の木の根元に埋めますが、その時の泉くんの気持ちはどんなものなのだろうか? ・泉くんももやもやしてる。
・?
・彼女に嫌われちゃった
・納得してないんじゃない?
・生徒に意見を挙げてもらう。周りの生徒と相談可。
・「はじめからこうしていれば嫌われずにすんだのに」というセリフから泉くんは自分の行動が間違っていなかったと思っている点、それでも彼女の意見に合わせようとした点で、死や死体に対する考え方は人それぞれだけどお互いの意見を言い合うだけじゃ解決しない事例があるということを生徒に伝える。
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まとめ ・みんなは命をなくした後の肉体をどう扱いますか?
・お互いの意見が食い違ったときはどうしますか?
・死体は本当にただの肉の塊なのか?
・ついさっきまで生きていた場合は生き物と同じように(命があるときと同様に)優しく扱うべき。
・意見が食い違えばどちらかが譲るべきなのか?
・もう少し二人で話し合うべきだった。
・自分なら怖くて逃げちゃう。
・泉くんは正しいけれど、相手を納得させることができなかっただけ。
自分の意見をワークシートに書いてもらう。
このワークシートは回収せず、生徒自身に管理させる。
多面的な思考を促すことができているかが重要
  素材 追加資料
参考資料
  1. 寄生獣 P124
  2. 寄生獣 P125
  3. 寄生獣 P126
  4. 寄生獣 P127
  5. 寄生獣 P128
  6. 寄生獣 P129
  7. 寄生獣 P130
  8. 寄生獣 P131
学年 中3  
カテゴリ(教科) 道徳  
メモ: 岩明均 作 『寄生獣』第18話「人間」 株式会社講談社 発行
著作権は大丈夫?
評価の観点:
・内容がとても難しいため、発言やワークシート等での評価に重きを置かず、授業態度、生徒が多面的に思考できているか、また多面的な思考を促されているかどうかでの評価を中心とする。
・(生徒の意見から)相手の立場も考慮できているかも評価の観点に入れる。