タイトル:

偏見、差別はダメなこと?

本時のねらい:差別はしないべきか、偏見をもた無いべきかを考えさせる。特に、差別・偏見の何が問題になるのかを考え、自分の振る舞いを見つめ直させる。
内容項目(9)相互理解・慣用(11)公正・公平・社会主義

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 差別・偏った見方はしないべきか、理由も併せて問う。 〇しないべき
・差別を受けると嫌な思いをする。
・犯罪にも繋がる
・差別は優遇であれ、相対的に他者は冷遇される
・自由な振る舞いが社会に許されなくなる
〇してもいい
・差別と行っても善意による差別もある
・対立を避けられることもある
・配慮にも繋がる。
〇むしろすべき
・人は異なるので住み分けをすべき
・偏った見方で予測することメリットの方が大きい
以下、問いに対しては各自2分ほど自分で考えさせてからグループワークでそれぞれ考えたことを共有する。
当てるときは少なくとも1グループ1人は発表させる

差別の定義に相違、偏りができはじめたら教員側で定義する。ここでは単に差をつけて扱うこととする。
偏見が否定的な意味を含むことが一般的であるため、偏った見方という言い方をする。差別との違いは、根拠の度合い。
展開

1.記事を配布する。
海外でイスラム教徒への嫌がらせが起こっている。しかし実際、イスラム教徒全員が危険ではない。記事のものは1つの宗教差別だ。イスラム教は危険だという偏見によって嫌がらせが起きたが、これを受けてどう感じたか問う

・他人事・よくわからない
・酷い・理不尽
・明らかに差別だし犯罪
・自分もイスラム教は良い印象は無い
被害者側に立った意見が多そうであるが、加害者側に立った意見も投げかける。
道徳記事
2.以下の事例はすべきで無いか問う
1、中東出身の人をイスラム教徒だろうと思う
2、インド出身の友達をラーメンに誘わない様にする(イスラム教徒は豚NGなので)
3、「アッラーは偉大なり!!」と叫ぶ人を見かけて危険を感じて避けた
4、「アッラーは偉大なり!!」と叫ぶ人を射殺する。
*アッラー:イスラム教の神
1、×→何でも決めつけは良くない
〇→思う分には自由だし誰も傷ついていない
2、×→仲間外れにしている。豚を食べられないか聞いてからにすべき。
〇良い配慮ができている。
3、×→偏見である。信教の自由だ。
〇叫ぶ時点でおかしい人である可能性が高いので避けるべき。
4、×→やり過ぎ。イスラム教徒が危険だと周りが思うようにもなってしまう。
〇→テロが起こればもっと多くの命が失われていた
予備知識も与える。
相反する意見は戦わせない。
3.学校などにある身近な差別、偏った見方を挙げさせる。そしてしてもいいか、すべきでないかを問う。 ・部活で1年生は雑用をやらされる→たぶんすべきで無い
・先輩、先生には敬語を使う→たぶんすべき
・電車などの優先席→たぶんすべき
・男子は学ラン、女子はブレザーという差別→??
・女子には優しくすべきという風潮→??
・スカートをはいた中年のおじさんを見かけて危険を感じた→偏見?
時間が無いとき、または例が挙らないとき、教員から例を与える。
こちらは宗教よりも身近なのでなるべく答えを統一したい。強制はしない。
まとめ 差別、偏見によって残念な思いをする人もいる。一方差別、偏見はいろいろな場所で起こっている。相手に配慮しないといけない。では、どのようなことを意識した言動をするべきか問う ・傷つけないようにする
・相手の自由をなるべく制約しない
・むやみに否定しない
・公共の福祉に基づく言動をする。
今までの問いと意見を受けた意見になるようにする。そのために黒板や画面上に残しておく。
  素材 追加資料
参考資料
学年 中1  中2  中3  
カテゴリ(教科) 道徳  
メモ:
評価の観点:
相互理解・慣用
他の生徒と意見を共有できたか、他の生徒の意見を理解できたか
公正・公平・社会主義
差別、偏見について、何が問題点になるかを考えられたか