本時のねらい:今なお、あちこちで人種差別を見かける、または耳にする。国際化が進み、身近に様々な人種のひとが増えてきた今だからこそ人種差別に目を向け、なぜ差別してしまうのか、更には自分とは違う国籍/人種のひととどう関わるのか考える。
内容項目:(9)相互理解・寛容
(11)公正・公平・社会正義
(18)国際理解・国際貢献
主な活動 | 発問 | 児童・生徒の反応 | 素材 | コツ・アイデア | 追加資料 |
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導入 | 人種差別に関して思いつくことは? | ・在日朝鮮人への嫌がらせ ・サッカーの試合での野次 ・「○○人は~」という決めつけ |
・時間が限られているため、テーマは人種差別に絞る。 ・偏見を含む反応でも、否定せずにリストアップする。 |
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展開 | 1.記事の「アパルトヘイト」についての説明 |
小学校で学習する社会科の内容を踏まえた、簡潔でわかりやすい説明を行う。 | |||
2.「黒人」として生まれたことを、本当にマイナスに思わなければならないのだろうか? | ない→ ・自分たちと同じ人間 ・すべての命が大切なもの ・肌の色は違っても、同じように感情を持つ。 ・独自の文化を誇るべき。 ある→黒人差別は残っているのだから、結果的に黒人に生まれたことはマイナスになってしまっている。 |
・グループワークで意見を出し合ったのち、代表者に出た意見を発表してもらい、クラスで共有する。 ・友人の考えをバカにしない、笑わないということを徹底する。 |
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3.なぜ差別してしまう? | ・自分たちが優位に立ちたいから。 ・自分のことを「普通」と思いたいから、「異常」なものを見つけたがってしまう。 ・似ているからこそ、違いをはっきりさせたい。 |
・なぜ差別してしまうのか考え、自分の意識の在り方と向き合う。 ・この発問に関しては、人種差別に限らず、どんな差別でもよい。 ・上の発問と同じように進める。 |
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まとめ | 国際化が進み、これからますます様々な人種の人々が入ってくるだろう。その人たちにはどう接するか? 「国と国」や「黒人と白人」ではなく、「わたしとあなた」(生身の人間同士) |
・どの人種でも、同じ人間であることに変わりはないから、普段と変わらず接する。 ・一人の人間同士としてかかわる。 ・決めつけをしない。 |
・思ったことをプリントにまとめてもらい、翌日以降提出。 ・正直に思ったことを書いてもらう。 |
- ●評価の観点:
- ・話し合いに参加し、自分で考えて意見を出しているかどうか。
・授業を通して、自分の考えを持てるようになっているか、またはより強く持つことができているか。
・他人の意見にしっかり耳を傾けているかどうか。