馬頭観音

対象の学校
山形小学校(山形村)
学年
領域
地球
観察ポイント
村内の石仏の中で最も多い310基もある馬頭観音。

【馬頭観音とは】
 宝冠馬頭を乗せ、忿怒の顔が三つ、腕が六本あります。王を乗せて四方を駆け巡り、魔物・煩悩を降伏させてくれる守護仏です。しかし、一般には飼馬の保健と愛馬の霊を慰める供養塔です。
【山形村の馬頭観音の実態】
 大別すると頭に馬冠をいただいた像のものと文字銘のものがあります。文字銘のものには、馬頭観音・馬頭観世音・馬頭尊の三種類あります。数は、竹田地区に圧倒的に多く、山中の藪の中にもありますが、これは材木運搬中に事故死した馬の霊を祀ったものと謂われています。また、本村で最も古いものは安永六年(1777年)ですが、最も多く造られたのは明治時代の105基です。尚、明治10年の馬飼育数は314頭で、馬医2名、牛馬売買人7名と記録されており、山形村でも飼育が盛んであったことがわかります。
【代表的な馬頭観音】
①原型の馬頭観音像…上竹田の穴観音
百体観音の中の一つ。村内では原型に造ってあるのはこの一基のみで、彫刻技法にも優れた像です。
②裾模様を着た馬頭観音像…下竹田、石観音の石仏群
頭上に馬の顔を一ついただいてふくよかな顔立ちの像です。衣装の上前に満開の菊の花模様が刻まれてた珍しい像でもあります。
③愛情あふれる馬頭観世音…上竹田、原村,三つ辻
碑文から馬を愛し、馬の死を悲しみ、馬に対する愛情の強さが想像されます。家族と飼馬との密接な関係が推察できる大変立派な碑石です。

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