タイトル:

偏見や差別をなくすために(B-9相互理解,寛容)

本時のねらい:LGBTQやSOGIという言葉は,徐々に日本に浸透している.しかし,正しい知識をもたないために,自らの言動で他者を傷つけてしまうことが考えられる.身近にも性的マイノリティの人がいることが考えられることから,正しい知識をもち,また性の多様性のみならず,様々な事柄において,価値観や考え方を広げ、さまざまな違いを認め合える姿勢を身につけさせたい.中学3年で扱うことにより,これから高校生活を送るうえで新たに出会うクラスメイトのような身近で,多様な人に出会うことが想像できる.そんなときに相手を傷つけてしまわないようにしてほしいという思いがある.

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 1.男性と女性にはそれぞれどのようなイメージがあるでしょう.
2.先生がこうだったら(生徒が挙げたものの中から,教師の性別と異なるものを挙げる.)みんなはどう思いますか。(例:先生がこれくらい髪が短かったら…)
・男性は力持ちで,女性は弱い.
・女性は髪が長くて,男性は短い.
・女性だけスカートをはく
・男性は荒っぽくて,女性はきめ細かい
・女性はメイクするけど,男性はしない.
プリントを配り,個々に書いてもらう.その後,全体で手を挙げさせ,発表させる.
全体では,身体的な特徴ではなく,心理的な特徴に注目させる. 
差別的な発言があった場合は指摘し,傷つく人がいるから言わないよう伝える.
展開

1.どうして,「私」は25年もかかったのだろう.
実際,「私」は街でどのようなことを受けたかな?

・他の人の視線が怖かったから.
・男性はワンピースを着ない,という認識があるから.
・どう思われるか怖いから.
・新聞の教材を読む.
・記者が身体の性別では男性であることをはじめに伝える.
ワンピースを着て,街へ出た(中)
2.どうして偏見や差別が生まれるのかな.
(導入時にでた意見を指して)みんなはどうしてこういう風に思ったのかな.

・知識がないから.
・一般的な考え方だから.
・身近にそのようなひとがいないから.

個々でプリントに書き,4人グループで話す.教員はグループをまわる.グループに当てて,発表してもらう.
3.性の多様性にともなって世の中ではどのようなことが変わってきているだろう. ・パートナーシップ制度ができた自治体がある.
・性別に関係なく使えるトイレが増えた.
・様々な相談窓口ができた.
タブレットを用いて,どのような例があるか,検索させる.全体で共有する.
まとめ 偏見や差別を減らすために私たちができることってなんだろう. ・正しい知識を身に着ける.
・差別的な言葉を使わないようにする
・見た目で性を決めつけない
・身近にもいると考えて行動する.
先にLGBT,SOGIについて説明を行う.カミングアウトするもしないも本人の自由であること,アウティングは傷つけてしまうことがあるため,しないようにすることを伝える.
また,性的マイノリティに関わらず違いを認められるようにすることが大切であることを伝える.
プリントに記入する.
  素材 追加資料
参考資料
学年 中3  
カテゴリ(教科) 道徳  
メモ:
評価の観点:
・授業への参加意欲が見られる.
・様々な視点から意見を考えている.
・考えを深めようとする姿勢がみられる.