本時のねらい:
自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、それぞれの個性や立場を尊重し、いろいろなものの見方や考え方があることを理解し、寛容の心をもって謙虚に他に学び、自らを高めていくこと。
また差別を防ぐため、される方の気持ちを考えることはもちろん、してしまう人の気持ちについても考えを巡らすことで、さらに偏見や差別の理解を深めること。
主な活動 | 発問 | 児童・生徒の反応 | 素材 | コツ・アイデア | 追加資料 |
---|---|---|---|---|---|
導入 | 差別とはどのようなものか、抽象的具体的問わず発言してもらう。 | 生徒は挙手で発言 「具体的」 ・人種差別 ・部落差別 ・職種差別 「抽象的」 ・かわいそう ・いけないこと ・仲間外れにすること ・人間をカテゴリーで分け非難すること |
一度聞いて答え辛そうであれば、教師から抽象的な例、具体的な例を一つずつあげる。 この際ハードルをあげないよう簡単な言葉を使う。 |
||
展開 | 1.差別をする側、される側の気持ちを個人で考えてもらい、発言してもらう。 |
生徒は指名され発言 「する側」 ・なぜするのかわからない。 ・下に見ているからする ・相手が怖いからする ・相手のことがわからないからする 「される側」 ・悲しい ・悔しい ・怖い |
わからないのであればそう答えてほしいと伝える。 |
||
2.コロナ差別の記事を読んでもらい、この場合の差別をする側、される側の気持ちをもう一度、次はグループで交流してもらい、発言してもらう。 | 生徒はグループの代表者をじゃんけんで決め、全てのグループが発言 「する側」 ・相手を理解できないから ・コロナが怖いから ・自分が我慢している外出をしていルカもしれず、憎たらしいから 「される側」 ・匿名の人間に非難され怖い ・病気で苦しいのにさらに辛い ・根拠のない非難を受け苦しい |
長めに考える時間をとる。 またできる限りどちらも自分がその立場になってしまったことを想像してほしいと伝える。 |
|||
3.差別をしてしまった側の気持ちを受け、コロナ差別が起きてしまった原因は何か、グループで話し合ってもらう。 いくつかグループを指し、発言してもらう。 |
先ほどとは違う代表者が発言 ・軽率に発言してしまったこと ・相手の気持ちを考えなかったこと ・冷静な判断ができなかったこと |
差別をしてしまう側の気持ちを考えることで、先回り的に差別の抑止を図る。 | |||
まとめ | 今回の事例は主にSNSが舞台になっており、みんなにはSNSで発言をする前にもう一度自分の文章を見直してほしいことを伝える。 また日頃からの思いやりが差別の芽を潰すことになると伝え、授業の感想を記入してもらう。 |
感想を記入する。 | 感想は正直に書いてほしいと伝える。 |
- ●評価の観点:
- (9)相互理解、寛容
自分の考え、真実を相手に伝える大切さを学べているか評価する。
(11)公正、公平、社会正義
法の下の平等について、考えを深めることができているかどうか評価する。