本時のねらい:世界人口の爆発的な増加により、世界には食糧がなく困っている人が数多くいる。また、日本国内においては高齢化が進み、自分自身では食料を確保できないお年寄りが増加している。そんな社会の中で大事にしていきたいのは第三者が困っていることに気がつき、手を差し伸べる思いやりの心ではないだろうか。本時はそのような第三者の立場に立って気持ちを考え、自分に出来ることはないか自ら探す力をつける。
主な活動 | 発問 | 児童・生徒の反応 | 素材 | コツ・アイデア | 追加資料 |
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導入 | 思いやりのある行動にはどんなものがありますか。 | ・人に優しくすること。 ・消しゴムを忘れたら貸してあげること。 ・自分自身以外の誰かのことを考えてその人のために行動すること。 ・優先席を譲ること。 ・ものを大切にすること。 ・自分が嫌なことでも人のために何かしてあげること。 ・友達にプレゼントをあげること。 ・困っている人を助けること。 ・その人の気持ちになって考えること。 ・地域清掃に参加すること。 ・母の日にカーネーションを送ること。 ・親が病気の時に家の手伝いをすること。 ・弟におもちゃを貸してあげること。 |
発問がアバウトで生徒に伝わりにくい場合、具体例を出して答えさせる。 例 : もし、道を尋ねられて、わざと間違った道を教えるのは思いやりだろうか 生徒にその思いやり行動を実行したことがあるかも聴いてみる。なぜ、行動したのかも訪ねる。1.につなげる。 ・生徒の良いと思われる面があれば伸ばす。 |
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展開 | 1.あなたはこういった思いやり行動を実際にしたいと思いますか?また、思いやり行動を実際に行いますか? |
・した後に清々しい気持ちになるのでしたい。 ・するのが当然なのでする。 ・ものによってはするが状況によってはできない。 ・しても迷惑がられると嫌なのでしない。 ・めんどくさいのでしたくないし、しない。 ・してみたいが恥ずかしくて実際には出来ない |
中学生の本音としてはしたくない、面倒くさいという意見が全くないということはないだろう。そういった考え方は悪いという訳ではないが自分がされる側になったらということも想像させる。寂しい、困るのではないかという話に持っていく。 | image1-23 |
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2.新聞記事のように自分の力では食料を確保できず、苦しんでいる人は他にも数多くいます。 もし、同じようにあなた自身、また、あなたの大切な人がそのような状況になったらあなたはどのような気持ちになるでしょうか。また、どんなことをしてほしいと思うのでしょうか。 |
・自分にはどうしようもないのに困る。 ・足が悪いのに薬ももらえない。買うお金がなく途方に暮れる。 ・明日も生きていけるか不安。 ・支えてくれる人がいなくて寂しい。 ・自分は良いけれど夫や自分の大切な人たちも苦しい思いをさせてしまっているのが辛い。 ・将来への希望がない。 ・自分が苦しんでいるのに気づいてもらえない。 ・お腹がすいてイライラする。 ・何もかもどうでもよくなる。 ・自分の人生を恨む。 ・自分は自分自身のことも満足に出来ないのかと惨めな気持ちになる。 ・食べ物を差し入れてほしい。 ・自分の辛さを分かってほしい。 ・不安にならなくても良い程度の寄付が欲しい。 |
・思いやり行動の一つとして新聞記事の内容に絞る。全員で同じ状況について考えてみる。 ・それぞれどのような気持ちになるかということをとことん生徒に考えてもらうことで第三者の気持ちに寄り添う・ ・グループで話し、意見を色々な生徒でかわすことで生徒一人一人ではたどり着かないような感情や考えがあることを知らせる。 ・グループで出た意見を代表者に発表させる。 |
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3.食料不足に限らず困っている人のために今、あなたに出来ることにはどのようなことがあるでしょうか? | ・ユニセフ募金 ・消しゴムを忘れている子がいたら貸してあげる。 ・弟におもちゃを貸してあげる。 ・給食を残さない。 ・フードバンクに食べ物を寄付する。 ・体調の悪そうな人がいたら手を貸してあげる。 ・忙しいお母さんの手伝いをする。 ・生活が厳しい人に手を貸す ・資金集めを手伝う ・友達が意地悪されていたら止める。 ・電車に乗っている時に体調の優れない人や足の悪そうな人がいたら席を譲ってあげる。 |
・自分の出来ることを知る。 ・なるべく多くあげさせる。 |
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まとめ | 3. で考えたように今あなたに出来る思いやりの行動というのは数多くある。しかし、実際に実行するかはあなた自身が決めることだ。あなた達は今後、社会を作っていくことになるのだろう。困った時に、助けないで見過ごすような社会では少し寂しいように感じるのではないだろうか。今日の授業を聴いて、感想を書きなさい。 | ・思いやり行動は実際に今までは恥ずかしくて出来なかったけど困っている人の気持ちになって考えてみたら、誰も助けてくれない環境に悲しくなると思ったので、今後何か自分に出来ることがあれば積極的に手を貸そうと思った。 ・手を貸してもらうのが当然と言う社会になったらそれは良くないと思ったので私は、困っている人がいてもすぐには手を貸そうとは思いません。 ・やっぱり、大変な人はたくさんいるのかもしれないけど、実際に動くのは難しい。 |
・生徒に紙に書いて提出してもらう。 ・生徒の意見に気になる意見があれば匿名にしてその意見について次の授業時にみんなで考えてみる。 ・正解、不正解、良い、悪いという話になりやすそうなのでどんな考えでも良いということをはっきりさせておく。一番大切なのは相手の気持ちに立って考えることが出来たかという2の所。 |
素材 | 追加資料 | |
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参考資料 |
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学年 | 中1 |
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カテゴリ(教科) | 道徳 |
メモ: | 吉田紗月 |
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