本時のねらい:思春期に当てはまる中学生という発達段階において、男女という異性の区別をより感じるようになる。
本時では、ランドセルの色について考えるという活動を通じて、性別に関する固定観念に縛られているということに気付き、自分の選びたい色が選びにくい状況にあるということを実感してもらい、そのうえで男女として人を捉えるのではなく一人の人として捉え、個人として尊重する態度を養う。
主な活動 | 発問 | 児童・生徒の反応 | 素材 | コツ・アイデア | 追加資料 |
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導入 | 男の色、女の色と言えば何色のイメージか?また、身の周りで色で男女を分けているものはあるか? | ・男は黒色で女は赤色のイメージがある。学校のトイレのマークの色も実際にこの色 ・赤は情熱なども連想されるので男のイメージでもあると思う。 ・黒は女でもスーツなどで着るのでどちらのイメージでもないと思う。 ・何となく、水色は女のイメージがある。 |
なるべく多くの意見を出してもらうように促す。意見が出にくくなったら、「では、この色は男と女どちらのイメージがあるか」という質問をする。 | ||
展開 | 1.(ランドセルの色について考えると説明したうえで)小学校の頃、みなさんの「ランドセル」の色は何色でしたか。 |
・黒(男) ・青(男) ・赤(女) ・青(女) ・紫(女) |
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2.動画の中で出てきた、はじめ黒色のランドセルを選んで、あとから赤のランドセルを選んだ子どもの保護者は赤を選んだときどのような気持ちだったでしょうか? | ・男の子だから、黒や青などのほうがいいのではないか ・学校でいじめられないか心配 ・自分の子どもが赤がいいといったならその意見を尊重しようと思った。 |
〈https://www.youtube.com/watch?v=r1Bic3Go2dY〉 一度流してみさせるだけでは、生徒も誰のことだったか分からない可能性もあるので、該当部分を適宜説明を加えながらもう一度流す。 |
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3.新聞記事の切り抜きには、「子どもだけの意見だけで選んだ家庭は23%」とある。では、小学生のときから自分の好きなランドセルを選ぶのではなく、共通の学生カバンにするというのは賛成か反対か? | ・賛成 23%以外の子どもたちは自分の選びたいほんとうの色を選べていないので、共通のカバンでもよいと思う ・賛成 何も考えなくてもよく、その方が楽だから ・反対 ランドセルの色は個性であるので、みんな同じの学生カバンではなく自分の好きな色を選ぶべき ・反対 自分で自分のランドセルを選ぶことができるのは一生に一度しかないので自分を表現するためにもランドセルのほうがいい |
動画についての新聞記事になっているので、各自で読んでも内容が入ってきやすい。ここでは「子どものだけの意見で選んだ家庭が23%」しかないことに注目して、考えてもらう。 | S__6742018 |
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まとめ | 今の社会は男はこうあるべき、女はこうあるべきであるという考え方が未だにぬぐえていない。これからは、男・女という区別で認識せずに個人としてその個性が尊重できるような人になってほしい。 | 授業を通じての感想を書いてもらう。学級通信等に載せてもよいと言ってくれた生徒のものは、いくつか選んで共有をする。 |
素材 | 追加資料 | |
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参考資料 |
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学年 | 中1 中2 中3 |
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カテゴリ(教科) | 道徳 |
メモ: | B(11) 相互理解・寛容 |
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- ●評価の観点:
- 意識していなくても、ジェンダー意識というものが存在しているということを実感できた。
より、自分の個性を表現しやすいような社会をつくろうという意識を持てるようになったか。