タイトル:

里山における人間と自然のありかた

本時のねらい:害獣駆除をテーマにした映画から、自然と人間の関係を考えるきっかけを作る。
里山には、人間と自然が寄り添い作り上げられた独自のコミュニティがある。
しかし、近年の都市開発により有害鳥獣の問題が表面化してきた。有害鳥獣とは誰が決めたのか、自然より人間の方が上だという認識はなぜ生まれたのかを、クラスで話し合いたい。最後には、答えの多様性、他人の意見を大切にできる力をつけてもらいたい。

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 映画『アルビノの木』を鑑賞し、主人公ユクが抱える葛藤を、クラスで共有する。
動物にとっては人間は敵にもなりうるし、それは人間にとってもしかり。
映画鑑賞で興味を惹かれる。 静かな環境で鑑賞。
展開

1.主人公のユクは、病気の母を支えながら、害獣駆除の仕事をしている。害獣駆除とはどんな仕事なのか。みんなはどう思う?

ユクは偉いな。
ユクは大変だな。
でも動物を殺して生きているってどうなの?
疑問の投げかけはこちらから行う。
2.そんなユクに高額な仕事が舞い込んでくる。その内容というのは、地元で白鹿様と呼ばれる特別な鹿を殺すというものだった。
人にとって不都合なものをなくすことだけがすべてなのか?
ユクは仕事を遂行するべきだ。
いや、白鹿様がかわいそうだ。
他の鹿は殺せるのに、なぜ白鹿だけ特別扱いするのか。
議論が盛り上がってきたら、生徒同士の話し合いに持ち込む。
3.ユクと鹿、害獣はどちらなのか。
ユクが出した答えとは。
獣を殺すことで生きている人がいる。
ユクが出した答えは正しい。
間違ってる。
人間の勝手で決まってしまって、動物がかわいそうだ。
まとめ 正解を導くことが全てではない。
共生をするとは何なのか。
寄り添い生きることを知ってほしい。
いろいろな意見があっていい。
結論を出そうとすることが間違いだ。
ユクは白鹿様を撃たないで、白鹿様の分まで他の鹿を撃てばいい。
  素材 追加資料
参考資料
学年 中1  中2  中3  その他  
カテゴリ(教科) 理科  環境教育  
メモ: 『アルビノの木 予告編』https://www.youtube.com/watch?v=1qn2o1JGJTk
信濃毎日新聞 H29 4/20 害獣駆除の物語 映画『アルビノの木』
評価の観点:
・答えの多様性を受け入れられる。
・視野を広げられる。
・考えることを楽しめる。