タイトル:

児童虐待について考える

本時のねらい:年々、虐待の報告件数は右肩上がりで増加し、不適切保育を行う保育園についてのニュースが頻繁に取り上げられるようになってきた。虐待は親や保育士が悪いとされるが、本当にそうなのか。他に理由はないのかということを一つの世論にとらわれずに、家族愛や家庭生活の充実から原因について考察する。

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 虐待についての印象やイメージを聞く ・自分がされたら嫌
・良いイメージは出ない。

虐待の情報を教える。むごい情報もあるため、どの情報を使用するか取捨選択する。
展開

1.保育虐待の記事を黙読する。
記事の感想を聞く

・幼児虐待が起こっていた保育園の数に驚く。
・子どもが好きなはずの先生が子どもに暴力をふるうのは悲しい。
・将来、子どもを保育園に預けることが億劫になる。
・出てきた意見をそのまま板書する。(良くない表現が出た際には書き換える)
・板書は残しておき、今回出た意見も合わせて、展開2を行う。
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2.保育虐待の原因について考える。 ・保育園のメンタルケア不足
・ストレスがたまりやすく、子どもがはけ口になってしまう。
保育士と子どもの関係上、保育士が優位(体格など)であるため
・保育士の仕事に ついて説明する。
・保育虐待について説明する。
3.虐待の原因、影響について考える。
虐待の解決策は?
影響
・子どもの人格形成に影響が生じる。
・虐待を受けた子供も自分の子どもに虐待をする可能性がある。

原因
・孤独感
・将来への不安
・ストレス
・親の幼少期

解決策
・カウンセリングを受ける機会の提供
・自治体が親同士のつながりが生まれるような取り組みをする。
・虐待の原因が親にあるという意見しか出ない場合は、「他に原因はないかな」とどことなく誘導する。
・解決策が出てこない場合も、「どうしたら子育てが楽しくなるかな」と聞いてみる。
まとめ 将来、自分の子どもにどのように接していきたいか、自分が虐待を行わないようにするためにはどうするべきか。 ・虐待は子どもに悪影響を及ぼすから、しないようにしたい。
・育児のストレスをため込まないように、ストレス発散方法を見つける。
・誰かを頼る。
・虐待は誰でも行う可能性があることが怖かった。
最後に皆の意見を聞くことで、この授業の内容の理解を深める。
・おそらく発表しにくい人もいるので、無理に感想を聞かない。
  素材 追加資料
参考資料
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学年 中3  
カテゴリ(教科) 道徳  
メモ: 導入で使用
令和3年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数(速報値)
https://www.mhlw.go.jp/content/000863297.pdf

展開2で使用
保育士による虐待事例って本当にあるの?保育士が気を付けたいこと
https://www.hoi-pafe.net/consultationroom/gyakutaijirei.html#:~:text=%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E8%99%90%E5%BE%85%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BE%8B%201%20%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AB%E6%9A%B4%E8%A8%80%E3%82%84%E7%BD%B5%E5%A3%B0%E3%82%92%E6%B5%B4%E3%81%B3%E3%81%9B%E3%82%8B%202,%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%82%92%E5%BF%85%E8%A6%81%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%AB%E8%B2%AC%E3%82%81%E3%82%8B%203%20%E3%81%8A%E3%82%84%E3%81%A4%E3%82%84%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E3%82%92%E4%B8%8E%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84%204%20%E5%AB%8C%E3%81%8C%E3%82%8B%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%82%92%E3%81%8A%E3%81%95%E3%81%88%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%8B
保育士の行き過ぎた7選【保育園で起こる虐待の理由と対処法】
https://hoiku-life.com/hoikusi/ikisugita-sido.html

C-15 家族愛、家庭生活の充実

この授業を行うにあたって、生徒の家庭環境をよく調べ、虐待を行っている
可能性がある家庭がある場合は、行わないようにする。
評価の観点:
一つの原因を悪と決めつけずに、その問題に至るまでの背景などを配慮したうえで、原因を考察できたか。今回考えたことを今後の自分にどのように生かしていくか明確にできたか。