タイトル:

道徳教育指導案:ルールとモラルを考える

本時のねらい:社会通念上守らなければならないルールやモラルに関して、その意義や実際を新聞記事の読解を通して理解する。内容項目に関しては、(10)遵法精神・公徳心、(12)社会参画・公共の精神の2点をカバーする。

主な活動 発問 児童・生徒の反応 素材 コツ・アイデア 追加資料
導入 社会において、「してはならない」とされていることの例を挙げなさい。 ・信号無視
・暴力
・ゴミのポイ捨て
・人の悪口を言う
明文化されていないが社会規範として成立している「してはならないこと」が挙がることを期待する。挙がらなかった場合、時間を見て教師側から挙げて発問してもよい。
展開

1.導入で挙げられた「してはならないこと」に関して、それぞれ何故してはならないと思うか。

・法律や規則で決まっているから。(ルール面での回答)
・他の人に迷惑がかかるから。社会の秩序が乱れるから。(モラル面での回答)
挙げられた「してはならないこと」のどれが法規則等で明文化されており、どれがされていないのか、の区分を試みさせつつ、考えさせる。
2.「黙食」のガイドラインが大幅に緩和されたのはなぜか。 ・保護者から不満が出たため。食事中の会話がなくなると、情緒が育まれなくなるから。
(食事の楽しみが半減する等、記事にない観点からの類推も可)
新聞記事のスクラップを配布し、読む時間を取った後に発問する。また、本記事の左下の「長野市12人死亡 県内3422人感染」という記事も余裕があれば付随して読んでもらう。また、状況を見て、生徒たちが実際にいる学校の「黙食」はどうだったか、などの話題も振る。 新聞記事
3.修正後のガイドラインでは「大声での対話を控える」とあるが、大声でなければ好きなだけ喋っても良いか。 ・ルールでそうとしか書いていないのならば、喋っても問題ない。
・感染リスクを気にする人もいるので、状況を考えて配慮する方が良い。
・感染拡大を食い止めるために、対話は最小限にする。
他者への配慮という観点が出てこない場合は、「黙食」はそもそも何のために作られたルールだったか(→他者への感染を抑えるため→他者や社会のため)という発問形式で論を発展させる。
まとめ 授業を通して考えてきたことを踏まえて、ルールは何のためにあるものか、ルールを守ってさえいれば大丈夫なのか、など、好きな視点からワークシートに考えたことを書いてもらう。 ・ルールそのものも大事だが、なぜそのルールができたのかということを考えるのも重要。
・ルールで決まっていないことでも、守らなければならないものがある。
時間があれば、「ルール」と「モラル」の違いについて、教師が改めて定義し、論点を整理する。
  素材 追加資料
参考資料
学年 中1  
カテゴリ(教科) 道徳  
メモ:
評価の観点:
「ルール」に関して、授業で扱った「ルールで明確に定められている訳ではないが、守らなければならない社会通念(=モラル)」の存在に触れつつ、自分の考えをまとめられているか。