マルバノキ 別名:ベニマンサク(マンサク科)【登録者:管理人】

写真

概要

・生えているところ〔庭や道端の植物・田畑の雑草・野山の植物・高山の植物〕
・花の色〔赤紫〕 ・花弁の特徴〔合弁・離弁〕
・学習場面〔理科(中):里山の生き物,貴重植物〕

特徴

写真2 写真3 写真4 写真5

 春先、木々がまだほとんど枝だけの里山で、真っ先に黄色い花を咲かせるのがマンサクという植物です。そのマンサクの仲間で、10~11月の秋の紅葉の時期に花を咲かせるマルバノキ(別名ベニマンサク)という珍しい落葉低木があります。



 花は2つが背中合わせについて、5枚の細く繊細な花弁を伸ばします。写真真ん中は、若い果実で、昨年のこの時期に結実したのものです。

 この植物は、本州中部以西の一部と四国に分布していますが、長野県では、南部の下伊那・木曽など比較的温暖な気候の地域に生えます。写真は、長野県で最北の生育地となる安曇野市穂高中房のもので、分布上大変貴重なものです。
 マルバノキは葉が丸いことから、ベニマンサクは、紅色の花をつけるマンサクという意味で名づけられました。
 飯田市立飯田西中学校の校章は、天然記念物ベニマンサクの葉3枚に3本のペンを配したデザインで知られています。「風越山を背にした西中の地域を表すベニマンサクは、秋に開花し春に実を結ぶ。厳しい寒さに耐えて実を結ぶのであり、これはよく困難に耐えて実を結ぶという、無言の教訓に通じるものがある。ペンはもちろん学問・文化をあらわし、飯田西中学校の象徴としてふさわしいものとなっている。」(写真・解説は同校HPより)


・参考になる本:倉田悟(1976)「原色日本林業樹木図鑑第5巻」地球社

TOPに戻る